徒然なるままに(犬神家の一族)

先日、TVで犬神 家の一族が放送されたらしい。自分は、ほとんど映画を見ることはないが、思い出に残る映画が2つある。一つは、砂の器、もう一つは1976年に公開された 犬神家の一族。この映画の何が好きかというと、まずは、犬神御殿と呼ばれていた屋敷とそのロケーションの素晴らしさ。昔の豪邸らしく天井が高く広い部屋と 大きな庭。しかも、屋敷が美しい湖の辺りに位置している。2番目は、メインテーマ(愛のバラード)。美しさ、おどろおどろしさ、荘厳さが感じられ、まさに 映画の内容そのものを音符で表現しているような曲だった。映画は、犬神家の当主が亡くなるシーンから始まる。医師が「ご臨終です」と言った直後にこの曲が かかり、ゾクッとするのだ。3番目は、なんといっても島田陽子の清楚な美しさ。ビジュアルだけでなく声も美しい。そう言えば、彼女は砂の器にも出演してい たなあ。
この映画は、30年後に同じ監督 (市川崑)、主演(石坂浩二)で再映画化されている。準主役となる島田陽子の役は、当時、美人女優の誉れ高い松嶋菜々子が演じていたが、島田陽子の美しさ には及ばなかった。金田一耕助が泊まる宿の女中の役は、旧作では、坂口良子が演じており、ちょっとコミカルで、存在感のある役だった。新作では、当時人気 があった深田恭子が演じていたが、こちらも坂口良子の方が可愛かった。
また、映画館の大画面で観てみたい 映画である。